仮想通貨の乗っ取り事件はたくさんある

仮想通貨はうまく行けば多額のお金を儲けられる夢のような投資環境を提供してくれます。しかし同時にお金がある所には罠もあります。

常に不正をする機会をうかがっている人たちが仮想通貨をめぐる取引の世界にもいて、アカウントを乗っ取ったりハッキングをしかけてお金をくすねたりします。

全く何の対処策もめぐらしていないと、思わぬ被害にある可能性は高いです。例えば個人講座が不正なアクセスを受けて、他の口座に勝手に送金されてしまうという事例があります。警察庁の調べでは2017年の1月~7月だけでも33件7,650万円の被害が出ています。

自分の通貨を他の場所で現金化されていたなど怖い話ばかりです。こうした被害を防ぐには基本的に2段階認証を必ず取り入れる必要があります。

これは通常のアカウントパスワードに加えてワンタイムパスワードなど別のパスワードを使うものです。先述の被害ではこの2段階認証を使っていない人たちが被害に遭いました。

勝手に不正に加担させられるケースも

世の中の悪い人を儲けさせるために知らずに自分の端末が利用されていたというケースもあります。「トレンドマイクロ」という情報セキュリティー会社の調査によると、仮想通貨をめぐる「マイニング」と呼ばれる操作の不正が、約3ヶ月で16倍も多くなりました。

2017年の7月~9月期に比べて同年の10月~12月期は13万5,400台ものパソコンが乗っ取られています。マイニングとはビットコインを稼ぐための暗号解読の手法のことです。これ自体は不正ではなくれっきとした手法です。

しかし他のユーザーのパソコンを勝手に使ってマイニングをすれば問題です。ウイルスに感染させて乗っ取り、パソコンの動作が遅くなるといった被害が続出しています。なんとハーバード大学のスーパーコンピュータや米連邦準備銀行が同じような不正に巻き込まれています。

こういった被害を防ぐためには対策が取られたウイルス対策ソフトをダウンロードしたり、余計な広告をブロックするなどの対策が求められます。

常にリスクを考えて投資をする

仮想通貨の取引はワクワクする部分もあるものの、常にリスクがつきまとうという点も覚えておく必要があります。それは単に取引で失敗するというリスクだけでなく、不正アクセスによって損失を受けるとか不正に加担させられるといったセキュリティ上のリスクでもあります。

まずは2段階認証を取り入れ、ウイルス対策を心がけましょう。公共のネット利用を避け、知らない広告やサイトに不必要にアクセスしないことも大切です。