RMTとは

「RMT」とはリアル・マネー・トレードのことで、主にオンラインゲーム上で行われるサービスや内容を実際に販売する行為を指しているようです。

具体的には、なかなか手に入らないアイテムやレベルの高いキャラクターなどのゲーム上のデータが入った媒体を販売することで、ゲームの攻略や進行に必要とする人がそれらを購入します。

ゲームのセーブデータのやり取り自体は昔からあり、お金はあるがゲームをする時間のない層が時間があってゲームはクリアしたがお金がない層から購入するという一種の個人間取引は常に発生していました。

しかし現在はオンラインゲームの発展によりこの手のやり取りが増え、特に組織的にゲームの攻略を進めそのセーブデータを販売するRMT専門の業者が中国を中心に激増しています。

RMTの問題点

ゲームのやり取りだから何も問題ないのではと思われるかもしれませんが、このRMTが問題となるのは外貨を獲得するのが非常に容易になるという点にあります。ゲーム自体はオンラインでパソコンさえあれば誰でも参加可能で、時間があればゲームを攻略することは難しくないかもしれません。

しかしセーブデータを組織的に「売却」し始めると、日本で売れば日本円を、アメリカで売ればアメリカドルをいとも簡単に獲得できることになります。

インターネットで容易に国境をまたいでいる分管理しづらく、ゲーム会社からすれば本来のゲームというサービスならまだしも金融のやり取りが行われているので自社の法的な権限が未だ追い付かず、事実上野放しになっているのが現状です。国際法もなく、規制や管理は非常に困難です。

ゲームの著作権としても問題があり、セーブデータの著作権はユーザーにあるのかゲームメーカーにあるのか、現実のやり取りの横行も含め判然としないのが現在のRMTです。

十分なセキュリティー対策を

ゲーム内だけの仮想通貨であるため、国際的に普及しているビットコインなどとは比べるべくもないものの、RMTの問題は現金化が出来るという点にもあります。ゲームをすればお金を稼ぐことができ、そこに規制や税金がかからないことが新たな無法地帯を生み出す可能性さえあります。

オンラインゲームのアカウントさえあればそのゲーム内でのお金のやり取りが出来るため、ハッキングや不正アクセスのトラブルが後を絶ちません。

仮想通貨のアカウントや電子マネーを支払いに結び付けているところがほとんどで、ゲームへの不正アクセスから現金をかすめ取ることも現在懸念されています。