現在クレジットカードの支払いには利用不可
仮想通貨は実際の通貨にとって代わるのでしょうか?今のところそのような見込みは立っていません。
しかし既に、一部の国が発行する法定通貨よりも信頼性があるとみなされるケースもあり、今後のさらなる発展に世界中が注視しているところです。
本当のお金の代わりになればクレジットカードの支払いにも対応できそうなものですが、今現在クレジットカードの請求に仮想通貨で支払いを行うことはできるのでしょうか?
確認できる情報の中には、仮想通貨での支払いを許可するクレジットカード会社はありませんでした。これには仮想通貨信用問題だけでなく、クレジットカードの性質もかかわっています。
法定通貨の強み
クレジットカードは、基本的に「立て替えて支払う」サービスです。消費者が現金を支払う代わりに、クレジットカード会社が信頼できると認めた顧客に自社のカードを発行し、それを契約した店舗側と売買契約の成立とみなすサービスです。立て替えにより利用者はいわば借金をしているため、返済には法定通貨が必要です。
法定通貨とは公的機関が発行するお金のことですが、国が発行するすることにより支払いや返済を有効にするという法的なお墨付きがあります。
しかし仮想通貨の場合はどこかの国家機関により管理されているわけではなく、あくまでインターネット上での暗号技術により信頼性を確保しています。つまり、各種支払いや借金の返済に有効かどうかはそれぞれの政府が決めることになります。
そこの政府が仮想通貨を通貨として認めると発表すればその国では仮想通貨はあらゆる支払いに使用できることになり、逆に政府が許可しなければ世界的に認められていても使用できないということになるのです。
今後の発展に期待
そういった要素は国の経済政策や政治情勢次第とはいえ、今後のビットコインに代表されるような仮想通貨の発展に従って、より利用範囲が広がることが予想されます。ただし、通常の法定通貨のように信頼を得るにはかなりのハードルを越えていかなければならないでしょう。
インターネット上での信頼確保は簡単なことではなく、既にほぼすべての国で独自の通貨が普及している以上、継続して仮想通貨のメリットや強みを実証していく必要があるからです。
さらには高いセキュリティー能力を有しているとはいえ、常に不正アクセスの危険にさらされるオンライン空間では、いたちごっこでセキュリティーとハッキングの技術がせめぎあっています。
クレジットカードに支払いに使用できるようになるにはまだかなりの年月が必要です。