仮想通貨の誕生
世間をにぎわせる仮想通貨はどのように誕生したのでしょうか?
国家の通貨ではなく仮想の通貨にある程度の信用を持たせて利用することは、20世紀の最後には提唱されていたと言います。
しかし現在知っているような仮想通貨というはっきりしたものが出来上がったのは2008年末ごろ、中本哲史(Satoshi Nakamoto)と名乗る人物がインターネット上に投降した論文が発端と言われています。
暗号化と分散処理による信頼性の確保を発表し、その理論の通りに機能するのか検証するために開発を進めたのが今のビットコインの元でした。
ビットコインの歴史と仮想通貨の歴史はほとんど同じようなもので、ここから仮想通貨としての原型が発展していきます。初めての仮想通貨による取引は、ビットコインとピザを交換したことだと言われています。
最初はエンジニアのちょっとしたジョークだったそうですが、誰もここまで投資対象として価値を持つところまでに成長するとは思っていなかったことでしょう。
それからの成長
そこから大きく成長を見せるのは、かの有名なMt.Goxという取引所の設立後です。世界最大のビットコイン取引所の登場と成長により、仮想通貨は投資やFXに向いているという認識が次第に出来上がっていきます。
加えて知名度も向上し、ビットコイン以外の仮想通貨も誕生していきます。当初は金銭的価値のなかった試験用の単位が、現在では1ビットコイン100万円近い価値を付けるまでになっています。こうして見ると仮想通貨の成長には信用と利用者の増加が必要で、それにより次第に価値と存在感を高めてきたことが分かります。
2015年にはMt.Goxが起こした事件でその成長の停滞を見せますが、それでも現在に至るまで価値は上昇し続けています。
マイニングとは
「マイニング」とは、仮想通貨の暗号化システムや履歴を管理するシステムを担うことを意味しています。仮想通貨が信頼を得るには、インターネットという性質上セキュリティーが非常に重要です。
そしてブロックチェーンと呼ばれる仮想通貨1枚1枚の履歴を管理することで、通貨としての信頼を獲得しています。この作業は実に膨大なもので、膨大な取引の中で通貨が使用された記録を確認しながら追記していく必要があります。
現在は有志の手による作業がメインで、コンピューターの計算能力を活用して記録を確認し追記しています。その報酬に新規の通貨が支払われ、これをマイニングと呼びます。