仮想通貨取引の安全性

ビットコインなどの仮想通貨取引には「ブロックチェーン」という革新的なテクノロジーが導入されています。中央サーバーを置かない「分散型台帳技術」のことで、簡単に言うとこれは不正がとにかくしにくい管理システムということができます。

多数のパソコンにデータを保存して共有することで、どこか一つのパソコンをハッキングしたところで情報改ざんが通用しないようになっています。

いわば「みんなでデータを監視して問題点をなくそう」という発想のシステムです。このブロックチェーンの存在のおかげで、仮想通貨取引の安全性はある程度守られています。ただしこの事は仮想通貨取引のシーン全体での安全性を保証するわけではありません。

実際「Chainalysis」という調査会社によれば、2016年には9,500万ドルの窃盗被害が起きています。

実は仮想通貨を扱う取引所のセキュリティの方が弱くて、ハッキング被害が起きるという事例が生じています。取引所に預けっぱなしにしてある通貨は実はブロックチェーンの枠外にあります。

そのためユーザーは被害を回避するための手段を講じる必要があります。

ログイン時やアカウント管理で気をつけるべき事

取引所にログインする場合に、提携SNSのアカウントからログインをする人がいます。例えばビットフライヤーという取引所にログインする場合にはFacebookのアカウントから可能です。

しかしもしこうしたSNSのアカウントが乗っ取られてしまった場合は、そこをベースに取引所のアカウントがハッキングされるリスクが出ます。そのためSNSとの連携ログインは避けましょう。

また複数のアカウントを持っている場合は、基本的に登録するパスワードやメアドを複数使い分けておくのが望ましいです。こうすることで同時ハッキングを回避できます。

オーソドックスですがログインパスワードは長くて複雑である意味「面倒なもの」にするとより安全です。ブラウザのパスワード記憶機能も使わないようにしましょう。

さらに二段階認証という、通常のパスワードに加えて確認コードを使ってセキュリティを強める方法があります。Google Authenticatorというグーグルのアプリを使うなどして対策してください。

取引所に預けっぱなしにしないのは鉄則

取引所で仮想通貨の取引をして、そのまま通貨を預けたままにする人は少なくないと思います。

しかしこれはNGです。それはいわば街中を大枚入れた財布を持って歩いているようなものだからです。先述のように取引所がハッキングを受ける可能性がありますし、取引所がつぶれてしまうというケースも考えられます。そうするとせっかくの通貨が失われてしまいます。

そのため預けたままにせず、安全な場所に保管するようにしてください。具体的には「Ledger Nano S」というハードウェアウォレットなどが比較的安全です。